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不妊について

不妊治療 【1】月経周期

女性のからだ

女性のからだには、妊娠するために子宮、卵巣、卵管、腟という女性特有の内臓があります。図1のように、子宮は膀胱と直腸との間にあるニワトリの卵くらいの大きさの臓器です。

図2のように、両脇にウズラの卵くらいの卵巣がハンモックのようにぶらさがっています。卵巣の中で卵胞と卵子が成熟します。

卵胞の発育とホルモン分泌

女月経周期は、脳の視床下部と下垂体と呼ばれる部分からでるホルモンによって調節されています(図3)。下垂体からは卵胞刺激ホルモン(FSH)、黄体形成ホルモン(LH)が分泌されます。

FSH は主に月経周期の前半に放出され、血液の流れによって卵巣に届き、卵胞の成熟を促進します。この間、卵胞はエストロゲンと呼ばれる女性ホルモンを分泌します。
このエストロゲンは子宮に届いて、子宮内膜を厚くする働きをします。
また、エストロゲンは子宮頸管の粘液をさらさらにして、精子がその中を泳いでいきやすいようにします。
その結果、精子は子宮の中に到達しやすくなるのです。

排卵

月経周期の中間頃になると LH が大量に分泌され(これを LH サージといいます)、その作用で卵胞が破裂し、卵子が排出されます。これを排卵といいます。通常は1つの卵胞が排卵します。排卵後の卵胞は黄体となり、プロゲステロンと呼ばれる女性ホルモンを分泌するようになります。プロゲステロンは、着床に適したように子宮内膜を変えてゆく働きを持っています。また、この時期に基礎体温が上昇するのもプロゲステロンの働きです。

着床

子宮から腕のようにのびている卵管の先には、グローブのように広がった卵管采と呼ばれるひだがあります。排卵された卵子はそこでキャッチされ、卵管の中へと入って行き、そこで精子と出会って受精が起きます。受精した卵子は分割をはじめ(胚と呼ばれるようになります)、子宮へと運ばれて行き、しばらくすると子宮の内膜に接着します。これを着床といいます。着床により妊娠が成立したことになりますが、排卵から着床までは約1週間かかります(図4)。

着床が起こらなかった場合は、排卵から約2週間たった頃に子宮内膜が剥がれ落ちて月経となり、また次の月経周期が始まります。

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