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関連病院先輩医師からのメッセージ

2022年更新

JA徳島厚生連 阿南医療センター

阿南共栄病院と阿南中央病院が合併し、2019年5月1日より阿南医療センターとして、阿南市宝田町に開院しました。徳島県南部の地域医療中核病院としての役割を果たしています。病床数398床、内訳は急性期病棟、回復期リハビリテーション病棟、地域包括ケア病棟、療養病棟となっています。加えて、2020年4月からは県南で初めての緩和ケア病棟が開設されました。

産婦人科病棟は新築された棟の4階南病棟で、分娩室2室(1室は処置室としても使用)、LDR 1室があります。個室も10床あり、個室の窓からは、阿南市の街並みとその向こうには山並みが見えてとてもいい景色です。

産婦人科外来は、阿南中央病院の既存棟を改装して、とても広いスペースとなっています。診察室2室と助産師外来室、相談室、NST室があります。NSTはセントラルモニターとなっているため、病棟、外来、当直室で見ることができます。また外来には4D機能を備えた超音波装置が3台あり、胎児もきれいな画像で観察することができます。

外来には、妊婦健診、月経困難症、月経前症候群、月経異常、子宮筋腫、子宮内膜症、子宮腺筋症、不妊症、性感染症、更年期障害、子宮脱などの骨盤臓器脱、萎縮性腟炎、外陰部掻痒症、子宮がん検診、HPVワクチン接種など、若年〜高齢者まで幅広い年齢層の患者さんが来られています。

阿南共栄病院時代より、分娩数は年間約400件でしたが、ここ数年は350〜380件ほどとやや減少しております。

2014年7月からは希望者に硬膜外麻酔による無痛分娩を行なっています。夜間休日はスタッフが少ないため、陣痛誘発できそうなタイミングを見計らって、平日の計画分娩で対応しています。無痛分娩の希望者は、当初は経産婦が約8割でしたが、初産婦の希望者が年々増加しており、2021年は3割程度は初産婦です。無痛分娩希望者も年々増加してきており、開始翌年の2015年は20件でしたが、2021年は65件の無痛分娩を行いました。無痛分娩で出産された方からは好評をいただいています。

無痛分娩では、朝から子宮頸管拡張をおこなった上で、陣痛促進剤の点滴を開始し、陣痛の痛みが出現してきたタイミングで、産婦人科医が硬膜外チューブを留置して鎮痛のための薬剤を投与しています。順調に分娩が進行すれば、午後に分娩となります。

一方、なるべく医学的介入を避け、自然な分娩を希望する妊婦のニーズもあり、2020年5月からは、院内助産システム「まんまる」がスタートしました。こちらは、妊娠中から産褥期まで、担当助産師が継続的に関わり、希望に沿った分娩と育児のスタートのお手伝いをしています。院内助産システムには、産婦人科医は縁の下の力持ちとして、協力しています。

年間の手術数は約120件で約6割が帝王切開などの産科手術、残りの半数が卵巣のう腫、子宮筋腫、骨盤臓器脱、子宮内膜ポリープ、悪性腫瘍などの婦人科手術となっています。地域の高齢化とともに、骨盤臓器脱手術、悪性腫瘍手術が増加しています。

当院では、3人の産婦人科医が、外来診療、分娩、手術、病棟処置を手分けしておこなっています。実習、研修に来られた医学生、研修医の方には、各自の興味のある分野を積極的に学んでもらえるよう、分娩介助の補助、手術助手として帝王切開、婦人科手術の立ち会い、外来診療の見学、皮膚縫合の指導、胎児超音波検査の指導などをおこなっています。
また小児科医師とも連携して、新生児蘇生や新生児小児科領域の勉強会などもおこなっています。

産婦人科に興味がある、産婦人科を見ておけば将来役に立つかもしれない、自分や家族の分娩の時に慌てなくていいように勉強しておきたい等、動機は色々かと思いますが、当院での実習、研修をお待ちしています。

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